什の掟(じゅうのおきて)|2013年2月

 昨年末、はからずも隣県福島県会津若松市を訪れました。
 会津若松市は隣県でもあり新潟市民にっとって親しい思いが少なからずあります。新潟市の小学校が修学旅行で訪れる他県都市としては会津若松市が圧倒的に多い。また会津若松市の小学校も同様に修学旅行先として新潟市を親しく選定されているようです。
 今年のNHK大河ドラマが会津若松市と縁のある話で驚きました。

 実はかねがね会津若松市というよりも旧会津藩時代の教育事情を一度話題にして皆さんと考えたいと思っておりました。
 会津地方はご存知の越後の上杉氏が治めたこともあったが徳川時代となってからは徳川二代将軍秀忠の子、保科正之ほしなまさゆきが藩主となり徳川御三家尾張・紀州・水戸家に次ぐ№4とも擬せられる格式ある名門。

 三代将軍徳川家光の異母弟にあたる会津藩祖保科正之は、母親が秀忠の正室でなかったため幼少時は不遇で信濃高遠三万石の小藩保科家の養子となった。保科家は将軍の息子正之に惜しみなく帝王学を学ばせた。その不遇時代の勉学が正之の人柄を大きく育てた。長じて兄三代将軍家光に仕えると正之の謙虚な人柄・優れた学識才能に家光はすっかり感銘し正之を補佐役として重用し会津藩主に任じ、ついには四代将軍家綱の後見を托した。

 家光・家綱と二代の将軍の補佐役を務めながら会津藩主となった保科正之は会津藩の治世に関しても数々の優れた業績基礎を築いた。中でも教育を重視奨励し後年上級藩士の子弟に必ず入学を義務付けた藩校制度(日新館)の基礎を築いた。

 会津藩士の子弟は十歳になると藩校日新館に入学、授業は朝8時から始まり文字通り文武両道に励んだ。生徒数は1000人以上を数えたようだ。戊辰戦争で会津若松城落城とともに自刃した有名な白虎隊の少年戦士達も当然日新館出身だ。

 日新館に入学する前の六歳から九歳までの子ども達は大体10人程がまとまって什(じゅう)と呼ぶグループとなり、寺子屋や什の家庭などでそれぞれ遊びや学習をした。その什にはその決まりとして「什の掟」があった。それが冒頭の「什の掟」である。「什の掟」は什がいくつもあったので必ずしも同じではなかったようで、とくに最後の婦人と会話に関しては規定しない什もあったようだ。(cf:日新館HP)

 最後の結語の「ならぬものはならぬものです」が明快である。一見頑固で乱暴な押さえつける表現に響くがわかりやすい。今学校での体罰問題が大きな関心を集めている。体罰ではなく指導であり愛の鞭であると言い訳してこれまで見過してきた。教育とは賢く生きる方法を教える場所である、その教育のやり方が死に結びつくとはとんでもないことであり、まさにあっては「ならぬこと」 だ。

 幼少時は基本的な物事の善悪の区別を理屈抜きにしっかりと教え伝え憶えねばならない時期だ。それを確実に教えることが親の務めであり大人としての義務・役割りである。動物の世界で例をとると、親はまず危険と安全を必死にわが子に教える。何が食べられるか食べられないかを徹底的に教える。一旦間違えたら死に至るのだ。また他の襲撃を避け生延びるための必死の学習である。そこで屁理屈や疑問のやり取りが入り込む余地はない。ならぬことはならぬのだ。  自由にものが言える現在はとにかく情報が多すぎて事の本質が見え難くなっている。特にネット上では姿が直接他に目立たないためその傾向が強く無責任な回答や対応が幅をきかせている。

 著書「国家の品格」 で数年前一世の話題注目を集めた藤原正彦氏もこの「什の掟」に言及し、最後の婦人との会話の章を除けば現在でも重要な教えであると評価されている。

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 上記はご存知「小倉百人一首」の中の一首。
 かるたと言えばやはり百人一首ですね。石井式新潟県大会では俳句・諺だけにしておりますが、石井式大会では百人一首も正式種目に入っているのです。新潟県大会では気軽に出来るだけ多くの人に参加していただきたくてあえて諺・俳句の二種目にしぼっております。
 ご承知のように今回は全国大会が開催できませんでした。東京地区一帯の参加園のご意見やお考えなど何かと足並みがそろわなくて残念な状態の結果です。来年は何とかまとめてぜひ開催をと心掛けております。
 来年の県大会は1月11日(土)会場は本年同様ユニゾンプラザで手配し、全国大会は1月26日(土)にこれまで同様のスカイツリー間近かの墨田区区民会館を確保致しております。
 実は先週末、東京・神奈川・山梨の三地域の数園の石井式大会が川崎市内の幼稚園で開催があり、それを観戦してまいりました。俳句・諺部門に関しては新潟県はなんら遜色ありませんが、百人一首部門があり、じっくりと観戦してまいりました。そして詠みあげられる百人一首の数々を耳にして改めて日本語の美しさ素晴らしさにつくづくと聴き惚れてしまいました。

 表や写真は去る1月13日開催の第13回漢字かるた新潟県大会の参加状況や各園の入賞状況や結果です。なお入賞者の実名は省略させていただきましたがご了承ください。
 三条市の保育園は人数も「かるた」に対する熱意も赤沢保育園よりも圧倒的に高いため残念ながらそれがはっきり成績に反映致しました。

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新年明けましておめでとうございます|2013年1月

 2012年は保育園にとっては大きな問題もなく、25日に新潟大生のサンタクロースを迎えて年末最後の行事クリスマスを楽しく終わることができました。

 右の写真下は新大生サンタさんを囲んでのひよこ組さんです。

 サンタ役の一人が何とポップダンスのロボットダンスを演じてくれました。身体の動きをロボットのようにカキンカキンとぎくしゃくした動きで首や手足を動かします。タダそれだけですが、何とも言えない楽しい動きに子ども達や職員達もそのパフォーマンス、大いに楽しませてもらいました。

 寒さに向かってます。その後感染性胃腸炎やインフル等の目だったブレーク発生流行はありませんがこれからがシーズンです。十分に気を付けて発生防止に努められることをくれぐれもお願い致します。

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 保育園の玄関と遊戯室との出入口扉の上の空間を利用して可愛い人形を多数組合せて(妖精のくにのたより・はる・なつ・あき・ふゆ)と題した人形飾りにお気付きかと思います。

 人形の製作者の阿部伸江さん、元々埼玉県川越市出身で東京を本拠とした人形劇団にかつて所属されたご経歴、山村生活に憧れて結婚を機に会津の金山町に古家を購入されご一家で移住されました。

 金山(かねやま)町は会津の虚空蔵(こくぞう)さまで知られる柳津(やないづ)町のさらに奥の阿賀川上流の只見川沿いに位置している。会津若松市から30キロ以上はあるのではないでしょうか。

 都会人が田舎生活に憧れて古家を購入して移住生活する、話として耳にしても実際の人にお会いしたのは阿部さんが初めて、正直大いに関心を感じました。

 町の同好者とともに人形劇団を編成、縁あって赤沢保育園で13年前に公演していただいた。その後、飾り棚の人形制作をお願いしたのが2001年のこと。

 このたび、会津若松市鶴ヶ城近くのギャラリーで個展と人形制作教室を12月に一週間の予定で開催のお知らせをいただき、会津への訪問となりました。

 教室ではお一人習っておられました。2時間程で可愛い作品を仕上げることが出来、喜びの声を上げながら嬉しそうに帰って行かれました。

 実はその辺のところが訪問動機の一つで、機会をみて阿部さんをお招きして教養活動の一環として園の保護者や職員達の研修にどうかと考えております。

 阿部さんのお住まいの金山町には450m程の山の頂に火山湖沼沢湖がありその湖畔に妖精美術館(冬期休館)があり、夏は湖水浴・マス釣り・オートキャンプ場、冬季はスキー場等が楽しめます。

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11月は縄跳び、12月はかるた大会

 縄跳びは身体の動きとバランス感覚の発達を促進させる絶好の運動。園では三歳児から始めますが、三歳児にとって手の動きに合わせて縄を飛び越えることは大変なこと。一年目は正にきっかけ作り。四歳児は前年の体験から何とか跳ぶコツを覚えます。五歳児は大体跳べるようになる。とにかく身体が覚えるためには体験と練習を重ねることです。かるた取りは記憶と認識に身体の運動反射が加わります。

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違いがわかる人を心掛けましょう|2012年12月

 商店街やデパートははや歳末セール・クリスマスセールに入り それに衆議院選挙も加わり、この12月は随分と賑やかになりそうです。

 今年もあと一ヶ月を残すだけとなりました。一年を振り返ってみてやりたかった事やれなかった事などなど、期間の残りが少なくなると今更積み残しが気になるものですが皆様はいかがでしょうか。年の始めに今年こそはと頭に画いたことがどれだけやることが出来たかと考える、そんな反省の気分に年末はなります。

 少し気の早い話かもしれませんが来年の皆様方の一年の目標の参考の一つにと次のような提案を考えました。

 某有名飲料会社のTVコマーシャルに「違いがわかる人」と言うフレーズで自社商品の宣伝をしていることを耳にされた事がおありかと思います。味の違いがわかる人はきっとその会社の製品の良さに気付いてそれを選ぶ筈だと、客のプライドに働きかける味のある言葉遣いです。しかもそのコマーシャルの文言が高倉健や松たか子のような人の口から出るとまた効果的です。

 園児の体調・気分・成長進度・気質・家庭環境等々一人一人日ごとに異なります。特に体調や気分は一日一日どころか時々刻々変化します。

 園として保育士達に常日頃強調し望んでいることは、実は「違いがわかる人」になることを心掛けてもらいたい事です。成長期の変化の大きい子ども達の日々の違いを理解することは大変なことです。こればかりは座学(机に座って学ぶ=教室学習)では出来ません。実際を通してそれも年期が必要です。目まぐるしく変化する子どもたちをより正しく理解するためには座学で学んだ正しい基礎知識に実際の経験、先輩の指導にさらに違いを常に意識する態度が必要です。その積み重ねで熟達することが優れた保育者につながる道と考えております。

 保護者の皆様も「違いがわかる人」を心掛けてみませんか。

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ス・AKAZAWA号 赤沢保育園全員集合!!

作品展の全員参加の作品として昨年は古切手を全員で貼り合せた大きな富士山を作りました。

 今回はご覧のような背景の全員乗車のバス「AKAZAWA号」を作りました。

 バスの車体側面に園児は自分の顔を描いた絵を貼り、こあら・ひよこ組さんはまだ描けないので顔写真を貼りました。運転手は園長で添乗員は保育士達。

 全員集合といっても撮影当日休んだ人は写っておりません。多数の園児達は少しもジッとしてくれません。せっかくの瞬間に顔が見えない人が何人かおります。給食担当職員は調理中のため、またシャッターを押した職員は当然写っておりません。さあー、誰でしょうか?

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11月10日(土) バザー・作品展|2012年11月

 園児達は今作品展準備に大いそがし。どんな作品になるのか今からお楽しみです。

 昨年の「赤沢」の作品展の様子は、保育用品業大手の「チャイルドブック社」のご注目をいただき、同社の幼稚園保育園向け月刊誌「ポット」今年10月号に掲載紹介されました。下の同誌をご覧ください。

 バザーでは恒例の食品売りや皆様持寄りの逸品セールもあります。どうぞ多数のご参加で楽しく盛り上げましょう。

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NCVテレビ局(有線or地上Dの11チャンネル)より10月16日(火)の「英語遊び」の時間その他の保育の取材を受け、その放映は11月1日~15日の毎日3回 (7:30,11:30,19:30から) 各30分間 ずつ放映の予定。

 新潟ご当地お笑い集団「ナマラ」をご存知でしょうか。その「なまら」のメンバーの一人金子ボボさんという保育士経験のある方がおられます。NCV局はその金子ボボさんをレポーターにして新潟市内の保育園を各所訪問取材して番組にしている。

 番組は5歳児ぞう組[「英語遊び」でイギリス・スペイン二国籍を持つマルコ先生のレッスン、ボボさんも園児と一緒に参加、その後、ボボさん中心の進行となります。

 ところで、NCV局番組はケーブルテレビのためそれに加入してないと視聴できません。赤沢保育園の地域一帯はテレビ受信障害地域のため:共聴アンテナで受信しており,その電波の中にNCVが入っておりますので視聴可能です。また、NCV局より放映と同じDVDを頂けることになっておりますので、11月10日のバザー会場で繰返し視聴再生する予定です。その際ぜひご覧ください。

 収録後、取材スタッフの方々に園児達の印象を伺ったところ、まず上手にあいさつが出来ること、子どもらしさがはっきりしており、言葉遣いや態度が礼儀正しいのには感心されたとのこと、外交辞令としても100%の嘘はないだろうと嬉しい言葉をいただきました。

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いも掘り遠足

 10月5日(金)好天にめぐまれ無事に楽しく終わる事ができました。21年間好天連続ヒット、真に有り難いことです。

 イモ畑の周辺一帯はまさに見渡す限り広々とした大地という言葉がぴったりの環境。畑わきの東北側の高台は高速道路磐越自動車道、そこを走る自動車やエンジン音も広大な環境では少しも気になりません。保育園周辺とはおお違いです。

 いもの味はいかがでしたか。皆さん自ら子どもさんと一緒に固い土の中からいもを傷めないように気使いながら掘りだしただけに、周りの虫などの思い出などとともにまた違った楽しい味だったことでしょう。

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秋分を過ぎるとそれまでの暑さが嘘のように|2012年10月

秋分を過ぎるとそれまでの暑さが嘘のように和らぎました。「暑さ寒さも彼岸まで」が文字通り今年も実感する気候の変りようです。

 しかし、今年の長かった残暑の厳しい暑さには例年にない気温の高さを感じ閉口しました。地球の温暖化が取りさたされておりますが、今年のような厳しい残暑が続くと地球気候の異常がどこまで拡大するのかと不安になります。

 北極海の 今年9月中旬の海氷面積が349万㎢を記録し2007年9月の425万㎢と比較して日本の国土面積の約2倍の広さが縮小しているとの報道を目にします。日本国土の2倍の面積の減少と言う事の意味が地球全体との関係とどうなっているのか、それだけの減少が地球規模で考えた場合大きな問題になるのかどうかが気になります。温暖化の影響でホッキョクグマやアザラシ等の海獣類の生息範囲が大幅に狭まり絶滅の可能性も否定できない等の話も耳にします。(※ 1㎢=1000㍍x1000㍍)

 北極海海氷面積の最大は例年3月初め頃で、その面積はおおよそに1450万㎢でその広さは各国の面積と比較すると世界一位のロシアが1709万㎢、2位カナダが998万㎢、3位中国964万㎢、4位北米963k㎡、5位ブラジル851万㎢、6位オーストラリア769万㎢、7位インド328万㎢と続く。日本の面積は62位37.8万㎢、韓国は109位で9.9万㎢となります。

 因みに地球全体の表面積は約5.1億㎢、その内の陸地面積は約29.1%でおおよそ1.5億㎢。日本の国土面積は地球全体の何分の1になるのでしょう‥? たまにはそんな計算をされてみては。

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 8月末行事ですが「お買物ごっこ」、ぞう組さんが売り手役、他の組が買い手でバッチリ買い物気分を楽しむ。

 9月5日、新潟市の係員による交通安全指導、交通ルールのお勉強。

 20日「県立自然科学館」訪問。立体映像館では1億5千万年前の白亜紀・恐竜時代のリアルな世界を体験。

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いも掘り遠足当日悪天候の場合

 : 20年間続いているいも掘り遠足ですが、これまで一回も雨降りにあっておりません。天候が変わりやすいこの時期としてはまさに好運続きなことです。それだけに雨降りになる確率は小さくありません。運悪くその場合には次のような予定でおります。

①行く先は西区黒埼の「ふるさと村」に。(土砂降りの場合は中止もあり)

②変更の場合、翌週土曜日13日にいもの回収を予定しております。この場合、園職員だけではできませんので保護者有志の皆さんのマイカーでのご協力をぜひお願いします。

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徳は本なり 財は末なり|2012年9月

石井式教育の創始者石井勲先生の書。
 徳者本也 財者末也   辛未之秋  石井 勲

とくはもとなり ざいはすえなり かのとひつじ
平成3年のあき石井先生が座右の銘とされた言葉。出典は大学。その意:有徳者がいれば人も集まり士もあつまり財もあつまるものであるから、徳が本であり財産は末だとわかる。その本来を誤ると結局民を争わしめる結果となり、その末は互いに奪い合うという事態を引き起こすことになる。(参照:諸橋轍次著中国古典名言事典)

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連日三十度超の暑さの中 茨城県牛久市を尋ねました

 お目当ては左記のポスターの8月26日牛久市エスカード生涯学習センターホールで開催の仙波和音さんのピアノリサイタルでした。
 元々ピアノ音楽が好きな私(園長)ですが、日本ではまだまだ無名の仙波さんのピアノを聴くためにわざわざ片道380キロもある茨城県牛久市まで車でたずねるとは「モノ好きにも程がある」と呆れられるかもしれません。

 昭和50年代、西田敏行の歌で「もしもピアノがひけたなら」という曲がヒットしたことがあります。昭和前期生れの人にとってピアノに対する思いは、昭和後期以降の物資豊かの中で育った人々とは違った格別な響きがあるようです。

 車・自動車についても同様の事が言えます。大戦後の昭和20年代に上陸した圧倒的な米国の物量文化に日本人は度肝を抜かれ組敷かれてしまいました。しかし組敷かれながらもその口惜しさは、追いつけ追い越せの日本のその後の経済発展の大きな原動力となり、日本の車時代は予想以上に早く到来しました。昭和20年代では今のような車時代が自分の生きている間に来るとは想像できませんでした。映画等を通して米国人のクルマ生活を羨望の思いで眺めていただけに車に対する憧れは物豊かの時代に育った人達とはまた違ったものがあるのでした。

 今から6年前の2006年の秋、新潟市美術館主催のポーランド美術鑑賞ツアーに参加した時の事でした。ツアーは予定通り無事に終了、首都ワルシャワ空港でいよいよポーランドとお別れと帰りの便を待っていた時のことでした。帰路はワルシャワから隣国デンマーク・コペンハーゲン経由で成田への予定。

 ポーランドはヨーロッパでは田舎です。コペンハーゲンとの間は定員60人程度のプロペラ機で、コペンハーゲンからの折り返し便の到着を待つかたち。ところがその日はあいにく朝から深い霧がたちこめ折り返し機の着陸が出来ない。一瞬の晴れ間をねらっての着陸をと上空を旋回している。午後になると午後便も同様に上空を旋回。今か今かと待つうちにその日一日はとうとう過ぎました。翌日も同様の繰り返しで一日中待たされてしまった。十年来こんなことはなかったそうです。結局3日目の朝漸く出発する事が出来たのでした。

 空港の搭乗口待合通路で持ちこみ荷物に腰を下ろしての待ち合わせ。まる二日の間、ツアーの新潟からの同行者以外の日本人はうら若き娘さんとその母親らしき女性と連れの女性の3人だけ。自然と話を交わすうちに牛久市からと分ってから俄然話に親しみを感じたのでした。と言うのは私自身茨城県牛久市の隣の取手市に十年以上住んでいたので話ははずみました。余談ですが私の子ども達は土浦市と千葉県柏市の高校にお世話になりました。

 その若い女性がピアニストの仙波和音(かずね)さんであり母親と母親の姉のお三方でした。和音さんがイタリア・ローマ国際ピアノコンクールに出場参加のため母親と母親の姉が来られたのでした。コンクールは見事三位入賞、母親達はポーランド経由で日本に帰国の途中でした。和音さんは2004年からワルシャワ音楽院留学のためポーランドに滞在中、今回は母達の見送りに空港へ来られたのでした。

 和音さんはプログラムの経歴紹介によりますと3歳からピアノ作曲を学び、7歳でヤマハオリジナルコンサート茨城大会出場、14歳で初リサイタル。東京音楽大学付属高校2年生の時、第一回ショパン国際ピアノコンクール・アジア部門高校生の部で銀賞受賞等々。

 現在スイスのルツエルン国立音楽大学大学院のマスターコースに在籍、ポーランドやスイスでリサイタルやコンサートに協出演とのこと。 今回の牛久市での帰国公演は前回つくば市での公演から5年ぶり

 5年前のつくば市での演奏会で初めて彼女の演奏を耳にしました。達者な力強い演奏に感銘をうけました。以前からピアノ音楽が好きでしたが実際のコンサートに赴いたのは何十年ぶりのことでした。かつてはオポーリン、コルトー、ケンプ、ギレリス等々の世界の大家を大枚払って聴きに行ったこともありました。古い話です。最近はもっぱらCDかYouTubeで楽しんでおり、その耳にとっては久方ぶりの本物の音でした。

 今回の和音さんの演奏、私なりの感想を率直に述べますと以前よりも気負いが少なくなり一音一音が弾きわけられている丁寧さを強く感じ、その丁寧さにゆとりすら感じました。機会を造って新潟の人達にもぜひ聴かせてあげたいものと思っております。一層の洗練研鑽を望みます。園長として一言、子育ても大変ですけど大切な意義あることですよと。

 せっかくです、牛久市について一言ご紹介しますと、牛久市は人口約8万1千、竜ケ崎、つくば、土浦各市に隣接。 泥深いため牛が足を取られてよく溺れたからでしょうか、牛を喰う沼の牛久沼の畔に位置している。それが河童のせいと河童伝説には事欠かない。河童絵で有名な画家伊藤芋銭ウセンの存在も懐かしい。バブル期の巨大産物牛久大仏・青銅像120mの高さは世界一、ギネスブック認定。

 また明治36年完成のワイン醸造所「牛久シャトー」は牛久駅からも近く一見をお勧め。
横綱の期待が高い大関稀勢の里は同市出身。沼のウナギの味は保証付き。

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2012年納涼お楽しみ会|2012年8月

 毎年7月の最後の金曜日は、ぞう組のみなさんの楽しい思い出作りの日です。

 夕食つくりや夜の街かど散歩を楽しんだりします。27日夜無事に終了しました。

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〝言ふまいと思へど今日の暑さかな”

 連日30度超えの気温には思わず「暑いな、この暑さなんとかならんかな」と、どうにもならないと判っていても思わず口をついて出てきます。もう十日程は続くでしょうか、ガンバリましょう。

 暑い中でも、特に海に山に遠出をされる方は、体調管理にはくれぐれも配慮して無事に乗り切りましょう。

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「ナタ・デ・ココ」 何処を切るのと 親爺訊き

 独特なプリプリ食感の「ナタ・デ・ココ」をこの親爺さんはご存知なかったようで、木の枝を切り落としたりする刃物のなた(鉈)を連想してでどこを切るのかと思ったわけ。

 「ナタ・デ・ココ」を知っているかどうかでこの川柳の可笑しさがわかる。 かく言う筆者もこのスペイン語の 「ナタ・デ・ココ」を知らなかった。周囲に尋ねて納得、一つ利口になった次第。

 「ナタ」はスペイン語でどろどろ柔らか食品の表面の固くなった部分を指し、ココはココナッツの実の中心の柔らかい部分、それを発酵させゼラチン状になったものが「ナタ・デ・ココ」。涼感のある食感から15年ほど前にマスコミが取り上げたことがきっかけで一時人気ブームした食材。

 ところで、最近の給食予定表の献立名を眺めると諸外国の美味しい料理を取り入れてるので英語はもとよりイタリア、フランス、ドイツ、ロシア、韓国、中国語、その他etc.エトセトラと実にワールドワイドです。 が、皆さんどこまでお分かりかなと余計な心配が頭に浮かんできます。

 毎月の給食献立は、新潟市保育課専任栄養士がカロリーや栄養バランス、子どもの好みその他季節、費用等々を考慮して立案したものを基本参考にして当園なりに作成します。

 ということで、最近の献立表の中から幾つか外国名の料理のものを採り上げてご紹介致します。ご紹介順序は、 ①献立名と現物写真   ②給食(予定)提供月日  ③原産国と主な特徴   ④主な材料名と調理法(何れも一般的なもの。実際の給食とは多少ことなることもあり)

①棒々鶏(ばんばんじー)
②7月2日③中国四川料理④蒸し焼き鶏を細かく裂いてキュウリやトマト等とゴマダレで和える。

①ポトフ ②1月11日③フランスの家庭料理④「火にかけた鍋」の意味で、大切り肉に人参・玉ねぎ・セロリ―等の野菜とじっくり煮込む料理。

①拌三絲(ばんさんすう)②8月28日③中国④春雨にキュウリ・ハム・卵の薄焼き刻んで酸味を利かした中華風サラダ。

①ミネストローネ②8月21日③イタリヤ④トマトなどの野菜等の具沢山スープ 。

①酸辣湯(さんらーたん)②8月6日③中国・四川料理④鶏がらスープ、しいたけ・豆腐等、酸味と辛みを利かしたスープ。

①スコッチブロス②5月25日③英国スコットランドの伝統料理。④大麦と野菜の具沢山スープ。ブロスはとろみのないスープのこと。

①アクアパッツア②7月19日③イタリヤ④白身魚と貝類をトマトやオリーブオイルや白ワインで煮込んだ料理。

①ジュリアンスープ②5月24日③フランス④野菜を細く千切りにしたスープ。ジュリアンは男子名だが別に女性の髪のように細いという意味がある。

①ラタトウイユ②7月10日③フランス南部ニース地方④野菜(ナス、ピーマン、ズッキーニ、トマト等を白ワインを加えたりの蒸し煮込み料理。

①ジャーマンポテト②8月30日③ドイツの家庭料理④茹でたジャガイモを炒めたベーコンの脂でカリッと炒めるじゃがいも料理。

①ぷるこぎ②5月31日③韓国④甘口の醤油ベースで下味を付けた薄切りの牛肉を野菜や春雨と一緒に焼くか煮る。すき焼き風の代表的韓国料理。

①家常豆腐(じゃーじゃんとうふ)②2月2日③中国上海料理④揚げ豆腐と豚肉、野菜人参タケノコ、椎茸を醤油・酒等で煮込み。

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園庭の梅の実が大きくなりました|2012年7月

 太陽の照射角度が季節と共に高くなって北半球の気候が暖かくなると、南の暖気団は冬の間日本列島を覆っていた寒気団を北方のシベリア大陸に押しやります。と、日本の季節は夏になります。暖気・寒気が押しくらまんじゅうしているその場所は雨が降りやすく、日本列島付近でまごまごしているその時期が梅雨(つゆ)です。丁度その頃梅の実が大きくなるので梅の雨と書くのはご存知のとおり。

 梅干し用の高級品・紀州の南高梅や地元の藤五郎梅はすでに市場から姿を消しましたが園庭の梅は日陰のためか一足遅くこれからです。

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子どもの知育と囲碁将棋

 毎週日曜日のNHK-Eテレ番組、スポーツ中継などの特別番組がなければ午前10時~正午までは将棋、正午から午後2時までは囲碁の時間であることはお気づきかと思います。囲碁将棋に関心のない方にとっては全く空白無縁の時間ですが、愛好者には目の離せない時間です。

 囲碁将棋の選手を棋士と言いますが最近囲碁将棋とも若い女性の参加が目立ち、囲碁ガールなどという呼び方が山ガールなどとともによく耳にします。

 囲碁将棋はゲームであり遊びですが頭脳的な努力と閃(ひらめ)きや決断力が他のスポーツ等と同様に必要です。上達し勝つためにはいかに思考を高め集中することが出来るかが決め手です。それだけに幼少時の頭脳や思考力の発達に大いにプラスになることがお奨めの理由根拠ですが、それはともかくまずは気楽に始めてみることです。

その理由と根拠を整理してみますと:

①まず囲碁・将棋はそれぞれのルールがありそれをおぼえなければなりません。物事にはそれぞれ決まりがあるということを学びます。

②相手の目的と自分の目的が常に真逆であることをしります。自分は相手を倒そうと考え、相手は自分をやっつけようと互いに反対の事を考えているのです。そこで人の考えは自分と異なることがある事を知ります。

③勝ち負けを通して成功勝利の快感と失敗・負けの口惜しさを体験することが出来ます。負けた時は次は勝とうと頑張るファイトをもつこと。負けたからと言っていつまでもくよくよしないで気持ちの切り替えが必要であること。

④強くなるためには努力(強い人の指導を受けたり、指導書を学習したり)が必要で、努力すれば必ずそれだけ強く成れることを知ります。

⑤勝ち負けは実力ばかりではなく運不運もあることも体験できます。

⑥ 勝負を通して相手との交流が深まります。親子同志で楽しむことができれば親子の親しみが「絆」がどんなにか強まることでしょう。

 まだいろいろ効用は考えられますが、始めるに当っては教えてくれる人がないと出来ません。そんな難点はありますが深くこだわらないで、気楽に始めてみることです。また程度はありますがそんなに強くなる必要はありません。下手は下手なりに楽しめますし、その下手なりのなかでも上記に挙げた効用を学ぶことができます。食事も睡眠時間も惜しくなるほどの楽しさもあります。あくまでも遊びの中での学習でよいのです。まずはやってみることです。

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 今年の運動会は去る6月16日(土)に予定通り会場豊照小学校体育館で開催、お陰さまで無事に楽しく終了することが出来ました。

 会の進行は 例年通りに楽しい演技や熱心な競技が繰り広げられました。保護者・園児の紅白リレーここ数年毎年僅差のデッドヒートの争いとなって熱狂的に会場が盛り上がったのですが、今回は残り走者4~5人目辺りから赤組が半周以上引き離し優劣がはっきりしたので、最後の盛り上がりの興奮は今一つでした。保護者・園児共赤組の勝利で終わりました。しかし、園児が必死になって背中を丸くして一生懸命に走る姿を見つめていると思わず熱いものがこみ上げるものを感じました。

 今年の各プログラム・競技方法がわかりやすくて楽しかったと好評でした。最後の親子ダンス曲はアメリカンフォークソング「森の熊さん」、ブラスの明るい演奏と振りの易しさもあって楽しいフィナーレでした。

 園児保護者参加の皆さま、お手伝いの皆さま有難うございました。

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持ち物・着替えに名前記入を

 季節は間もなく夏本番。毎年の事ですが、汗のためやこれからのプール遊びなどで衣服を頻繁に着替える季節になりました。成長の早い年頃の園児達の着物や履物は2年と同じものがもちません。最初はちゃんと記名していたつもりでも新調などのため気がついてみると名無しの肌着類が多くなっていませんか。どうぞ一品一品チェックして記名されることをぜひお願いします。多数の園児の同じような持ち物に名前がないと区別は困難です。

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朱鷺の巣立ち 東京スカイツリー開業|2012年6月

 「3・11大震災」以来、原発再開問題、尖閣諸島を廻っての中国の動き、政府の消費税増税問題などなどの暗い深刻な話題ばかりが続きます。その気分を駄目押しするようにサッカーJ1の「アルビレックス新潟」の不振続き、新潟県民にとって楽しくもない話の多い中で、佐渡の自然放鳥の朱鷺の雛鳥が無事に巣立ちしたとの知らせ、また同じ頃「東京スカイツリー」の完成開業さらに米国メジャーリーグでのダルビッシュ有投手の活躍ぶりなどのニュースに気持が癒されるような明るい話題には思わずほっとします。

トキの問題は一度失われた自然の回復の難しさ

を教えてくれます。生物の場合だけではなく植物にしても風景や景観にしても一度破壊し失ってしまうと文字通り取り返しがつきません。その復元は不可能です。トキの場合はまだ中国に同じトキが存在したから可能に至りましたが‥。

 トキの子育てニュースを眺めていて感じた事ですが、最近ツバメやスズメの姿を見かけることが少なくなりました。特にツバメの姿を見ることが珍しいほどになりました。鳥達にとって住みにくい環境になっているのですねー。人にとっても同じことが言えるのでは‥?

昭和時代には新潟の街の家々の軒先にツバメの巣があり子育てを目にすることは普通のことでした:

 もちろん今でも少なくはなりましたがよく見ればいるはずです。

 保育園前の自転車屋さんでも、今のお店の以前の建物の時は毎年軒先にツバメが巣作りをし、抱卵・子育ての様子を普通に身近に見ることができました。黄色いくちばしを開けて赤い口の中をせいいっぱい母鳥に向かって示しながらピーピーと鳴き声をあげて餌をねだる様子を目にすることはごく当たり前の初夏の町の軒下の風景でした。

 夕方、電線の上に真っ黒になって線が盛り上がって見える程の多くのツバメが隙間なく並んで止まり、夕焼けを背景にバチャグチャと忙しく賑やかに鳴き声をあげているのが普通の風景でした。

 そんなわけで、ごく自然に軒先のツバメの子育て状況を日常的に観察しながら子ども時代を過ごした昭和世代の人達にとって、鳥の子育てを眺めながら「子育て」はなかなか忙しく大変なことであり親の役割や子どもの成長の過程を観察する機会があったわけです。

女性が一番美しく女性らしく幸せそうにまた頼もしく見えるときはどんなときでしょうか…?

 いろいろあるかも知れませんがわが子を胸に抱いて安心しきってすやすやと眠る子どもの寝顔をじっと見つめている時の母親をしている時の女性の姿が一番ではないでしょうか。

 よしんばそれが自分の子でなくても幼児がじっと自分に身を任せ膝の上で深く寝入っているとき、その子の眠りを妨げないようにそれを守ってあげることに気もちがつめている時、人は母親と同じような気持ちになるのではないでしょうか。

子育ては大変ですが やりがいがあり やりとげなければならない 務めです

 トキの場合は卵からヒナになってから一ヶ月ほどで巣立ちました。巣立ったといっても暫くは翔ぶ力も弱く餌取りも当分は親の指導協力が必要です。人の子ども時代に例えるとどれくらいでしょうか。

 巣立ち以前は100%親頼りの保育園時代でしょうか。巣立ちの時期は小学校に入ったくらいでしょうか。保育園時代は手数がかかっても親への依存度は全部だけに全てに目が届きます。小学校に入り成長が進むにつれ体力行動も年々広がり力強くなり知能も発達する。親の目や注意が行き届かなくなってくる。

 中学・高校へと進むとだんだん一人前へと成長し、独立心がつよくなり親離れへと進みます、と同時に危険や悩み・迷い・不安が加わります。

 ソフトクリームやメロンパンやガチャで幸せいっぱいの表情で満足し親の権威信頼が維持できるのは保育園時代です。

伸び伸びと褒めて育てた息子(こ)はニート:

 最近目にした気になる川柳です。親心としては子どもの将来はまず何よりも健康ですが、甘やかしてもいけない、厳しすぎてもいじけたり反発が過ぎてもいけません。昨今老いた親の年金頼りの自立できない40~60代のニートが増えているそうです。その原因はいろいろあるでしょうが、概して経済的に恵まれた環境・元々しっかりした家庭に案外多いようです。貧しい家庭で育つと貧乏の辛さ惨めさを幼い時から身にしみているので親を当てにしない自立心が強まるのですね。自由に伸び伸び(放任?)と個性的(わがまま)な環境で育ったりが考えものです。

 難しいことはともかく友達と仲良くすることに心掛けることがお勧めです。聖徳太子の「和を以て貴し」は真理です。

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春の遠足・雨天のため「県立自然科学館」に変更

 5月18日(金)、園児達お楽しみの新年度最初の行事「春の遠足」が久方ぶりに雨にたたられました。前日晴れ、翌日も晴れ、当日だけが朝から目いっぱいの雨降りでした。雨天の際は自然科学館に行く先変更は予定しておりましたがまさかその変更先になるとは思っておりませんでした。予め変更の場合を想定して申し込んでありましたので、広い休憩場所をご用意頂いたのがせめての救い。当日は他園・小学校約20か所が利用したので、同館としてはかなりの混雑でした。いずれにしても残念、残念。

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園庭の鯉のぼり|2012年5月

 今年は例年になく桜の開花が遅れました。いつもなら4月上旬の入学式入園式前後が見頃ですが、今年は20日頃に漸く開花でした。角田山のカタクリの花も例年なら今頃は終わっているはずですが、今年は今が見頃ではないかと想像しております。また毎年万代橋に並べる市内の各園各校のプランターのチュウリップも4月末から連休明けまで展示されます。どうぞご覧ください。

 子ども達は風に舞う鯉のぼりを見て歓声をあげてよろこんでおります。鯉のぼりの歌詞には不思議なことにお母さん鯉が出てきません。また「赤沢」では2番を歌ってますが、楽譜にもネットで調べても2番の歌詞がありません。不思議な話です。

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ガラパゴス現象 と日本の常識

 南アメリカ大陸の赤道直下の国エクアドルの太平洋岸沖合約1000kmのところに有名なガラパゴス諸島があることはご存知の通り。同諸島の生物が大陸から離れた環境のため他地域には見られない独自に進化した生物の存在で知られております。同諸島の名称を冠したガラパゴスペンギン、アシカ、オットセイ、イグアナ、ゾウガメ等々があります。

 それらガラパゴスの生物のように他地域と無関係に独特な発達をした現象に対しても、例えば文化や産業に対しても、最近ガラパゴス化とか現象と呼ぶようになりました。

 子ども時代に世界地図を広げると日本は真ん中に位置しておりますから、日本は地理的位置だけではなく産業や文化や政治経済等も真ん中ではないかと永い間思い続けておりました。

 長じて英語で日本の位置は「far east=極東、遥か東』という表現に奇異な感を抱いた記憶があります。極東の理由は世界の地図は英国ロンドンのグリニッチ天文台を中心として経度をゼロとしたことにあることはご存知のとおりです。ロンドンからか見れば日本は地球の裏側の方向としては遥か東になります。

 十数年前、海外旅行のおりツアーガイドがCDを購入しても規格が異なるため日本のプレーヤーでは再生できませんからと注意されて、奇異な感がしたことが思い出されます。

 近年、日本の携帯電話が世界の市場では外国の規格とは適合しないため通用しないことが問題になりそれを指してガラパゴス現象という言い方が言われ出しました。

 ご承知のように日本の電子製品の性能は世界のトップクラスです。大変結構なことです。しかしそのため日本は独自な形で研究開発がすすみ確かに高性能であっても外国にとっては規格が適合しないためガラパゴス化のために使用出来ない例が多いようです。

 「日本の常識は世界の非常識」とはある有名ジャーナリストがよく口にしておられました。

 日本には、漢字かな交じりの文字や文体、4月入学、平和憲法、天皇制、等々、他国には判りにくいあるいは独特な例、ガラパゴス的なものが少なくないということを念頭に置きましょう。

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24年度入園式 予定通り無事に終了致しました:

 4月7日(土)に24年度入園式をお陰さまで無事に終了することが出来ました。

 今年の場合、入園式参加者の約7割が2歳以下でした。多くの方が産後休暇明けか育児休暇明けの時期に利用されるようになりました。この傾向は今後ますます強まることでしょう。ということは3歳以上になってから入園希望されても入りづらくなることが予想されます。これは全国的な傾向のようです。

 入園年齢の低年齢化は、子どもさんの成長過程特に人間関係の発達を考慮すると早い年齢から集団環境になじんだ方が子どもの将来にどれほど優利に影響するかは論の必要はありません。特に核家族化が進んだ近年ではこの傾向は年々たかまります。昭和20~30年頃の子ども達が多かった頃の環境とは大幅に変わりました。公園デビュー等が他者との交わりの始めではそれこそガラパゴス環境かもしれません。

 この4月が初めての方も慣れてきた頃です。遠足が一つの区切りでしょうか。

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