子どもの頃の記憶

赤沢保育園には時々卒園した子どもたちが保育園を訪ねてくることがあります。そんなときは決まって先生方と昔話に花が咲くのですが、そうした卒園児たちの会話を聞いていて興味深く思うことがあります。それは保育園時代にあったことを今でも事細かに覚えている人と、まったく忘れてしまっている人がいることです。赤沢保育園には元園児だっ た先生も何人かいらっしゃいますが、その先生方も面 白いことに保育園時代の記憶がはっきりある人とそうでない人がいることです。
一般的に子どもは成長していく過 程において3歳よりも以前の記憶を失ってしまうそうで、それを「幼児期健忘」と呼ぶのだそうです。なぜそのような現象が起きるのか、まだはっきりと分かっていないようですが、記憶力の良し悪しに関わらずほとんどの人がおおよそ6歳ころから3歳よりも前の記憶を少しずつ失っていってしまうそうです。
ではどうして保育園の頃の記憶がしっかり残っている人とそうでない人がいるのでしょう?残っている記憶のほとんどはおそらく3歳よりも後の出来事かもしれませんが、記憶を維持するのに写真や家族との会話が大きく関係しているように思います。
写真は記憶を呼び覚ますきっかけになり、それらを眺めながらおうち の人と当時の話をすることで、改めて記憶がリフレッシュされるのではないでしょうか。
この夏にいろいろなところへ子ども連れでお出掛けする計画があるおうちは、楽しかった出来事をスマホの中に眠らせておくだけではなく、写真はすぐ
手に取って見れるようアルバムに 、動画はテレビやタブレッ トなどで家族みんなが簡単に再生できるようにしておくと良いかもしれませんね。
家族と共有し、忘れないよう繋いできた大切な子どもの頃の記憶は、きっとその人にとって生涯の宝物になることでしょう。