10月、厳しい冬の季節到来前のいっときの爽やかな時期です。人里の低地の紅葉はまだですが、山の高地ではすでに始まる頃です。富士山初冠雪の報道もそろそろです。リオ・オリンピックの興奮も終わり、プロ野球やサッカーリーグ戦も最終局面に入り、新潟人にとっては地元のアルビレックスのJ1残留が気になります。
厳しい夏の暑さも去りました。子どもさんと一緒に手近な里山ハイキングを楽しまれてはいかがですか‥。子どもと思っていても3歳頃になると急速に体力がついてきます。そんな時に体力試しにもなる山歩きは、頂上に達したときの達成感、一つのことをやり遂げた時の満足感は子どもにとってもわかりやすい。
手じかな里山と言っても山は山、街中を遊歩するのと異なり途中で中断してタクシーで帰る事も出来ません。コンビニもありません。そんな普段の便利な生活世界ばかりではなく、別種な環境があることを知ることも貴重な体験です。子どもに限らず大人にとっても山歩きは常に自然の大地から隔離された人工の便利さにどっぷり浸かった生活から離れて、自然に気付くことの素晴らしいきっかけや体験にもなるはずです。
そうは言ってもいくら里山でもすでに山歩きを体験されている人はともかくそうでない人にとっては勝手の違った手数なことかもしれません。行く先の決定、計画のための調査等々があります。それはしっかり立ててください。そんなバリアーを一度乗り越えて子どもさんのためにもトライしてみませんか。子どもにとっても親にとっても貴重な体験になるはずです。
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先月の園だよりに引き続いて新潟弁について
8月のある日 ひとりの卒園児が保育園に顔を見せた。小学校4年生のその子は卒園と同時に両親の仕事の都合で長野県上田市に引っ越して行った。その子は女子ながらも元気印のかたまりのような外向的行動派のたくましいタイプでした。在園中も縄跳びやカルタ取りなどは常に最上位の成績だった。行動派だっただけによく一人で遠方まで飛び歩くので誘拐事件や交通事故にならなければとそんな気がかりな子でもあった。長野県への転居、もともと新潟下町育ちだっただけに言葉の違いからのいじめ問題にあわなければと気がかりだった。それとなく学校生活に触れてみたがやはり懸念のとおり学校生活は楽しくないようだ。その要因の一つとして言葉の違いがあるのではと尋ねたらそのとおりとの答え。あまりそればかりを話題にする事も出来ないまま、5分ほどおしゃべりをして彼女は名残惜しそうに去って行った。これからうまく問題を乗り越えて彼女なりに環境に適合することを願うばかりだ。
「おはよーございます、今日のあんべぇなじらね?」
老人同志や普通の新潟人同志が一日の始めに取り交わすごくごく普通のおなじみの会話で、新潟人にとってはぴったりくる和やかな出合いのあいさつ言葉だ。
昭和初期生れの昭和人にとっては、今の新潟弁はたしかに標準語と大差がなくなり他府県人にとって分かりやすくなった半面、なにかぴったりくるもの(インパクト)が薄れて隔靴掻痒(かっかそうよう:靴の上からかゆいところをかく)ような物足りなさを感じるのは否めない。
「こっちゃり」
まったく耳にすることがなくなったが、「こっちゃり」とは嬉しいとか思わぬ儲けものしたときに使う表現で、何かがうまくいって思わぬトクをしたときは「おおこっちゃりした」といった言い方をした。サッカー相手方がオウンゴールしてくれたときはまさに「おおこっちゃり」だ。
「ちょろけ」
ふざけたり面白い仕草や動きで人を笑わせたりすることを「ちょろける」と言った。いわゆる3枚目的愛嬌動作ギャグで他人を楽しませてくれる楽しいキャラクターの人を「ちょろけこき」といったりする。「○○こき」という表現は「うそつき」という言い方を新潟弁では「嘘こき」のように言ったりする。また動詞的に「ちょろける」といった言い方もした。
「のめしこき」
朝起きの苦手は「寝坊こき」、物事の手順を忠実に守らないで手抜きや怠けることを「のめし」と言い、その常習犯や怠け者を「のめしこき」という言い方は今でも新潟では通用しているでは。
また試験対策の参考書や虎の巻のことを「のめし」と呼んだ。考えてみるとその言い方は新潟独特のもので他府県や今の学生には全く通じないのでは。
「あちさん」
新潟以外の人にとって分かりにくい言い方の一つに「あちさん」がある。よその人のことを意味する「あちらさん」を省略して「あちさん」になったかと推定される丁寧な言い方である。
他人の邪魔や迷惑にならないようにとの配慮から「これはあちさんの物だからさわっちゃだめだよ」とか「あちさんが居るから静かにしましょうね」と云った言い方をする。この言い方が他所の人にとって分かりにくい。「阿智・阿知さん」という名字を想像し、それにしてもなんとまあー「阿智さん」という方が多いのかと不思議に思ってしまいます。
「ゲッポになったらショーウシらて」
10月は「体育の日」もあり運動会も多い。かけっこなどの順位でビリになることを新潟弁では「ゲッポになる」と言う。ゲッポとは下方が語源か? ショーウシは笑止とも書き平安期の文書にもあり、恥ずかしいとか気の毒を意味する。
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