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寒冬(かんとう)|2012年2月

 暖冬はよく聞きますが寒冬はあまり耳にしない言葉、広辞苑にもその記載はありません。

 冬は寒くて当然のことですから熱い熱湯のように響いて寒冬は言葉の治まりが気になります。しかし気象用語では12月~2月の三カ月平均の気温が過去30年平均を上回ると暖冬と言い下回ると寒冬と呼ぶのだそうです。2月の気象はまだこれからですので正式にはまだ寒冬と決められませんが、これまでの今冬の気温は寒冬にあたる記録なんだそうです。

 それにして大寒に入ってこれまでの気候は文字通りの大寒で降雪も寒さもしっかりとしている。しかしこの寒気も次の春の到来の前触れで、最近は確実に夜明けは早まり日没の時間も遅くなり、春間近を教えてくれます。

 昨年の今頃の話題といえば、宮崎県の牛や豚の口蹄疫防除のために大量の牛の殺処分がタレント出身の東国原知事の奮闘もあって漸く鎮まりかけておりました。また霧島山系の新燃岳の噴火による降灰被害が報じられ、宮崎県の皆さんの散々のご災難には強く同情を寄せていたのでした。その宮崎県の大事件も何もかも吹っ飛ばす大事件が「3・11の東日本大震災」。「来年の話をすると鬼が笑う」の格言を今更ながら噛みしめております。

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〘石井式漢字かるた第12回新潟県大会〙

 年明けの1月14日(土)午前10時~午後3時の予定で表記「石井式漢字かるた新潟県大会」を実施いたしました。場所は例年通り新潟市内の「新潟ユニゾンプラザ」内の多目的ホールで実施、予定通りに終了いたしました。

 今回の参加者総数は215名。前回より30名ほど減りましたが、これまで参加していた江南区のW園が準備不足のため不参加と竹野町保育園が例年より10名ほど参加数が少なかったためでした。三条市の各園と赤沢は例年通りの参加数でした。

 試合結果の入賞者数は、参加人数が圧倒的に多い三条市3園が多かったことは当然ですが、今回は赤沢も練習のかいあってか優勝こそ逃しましたが、「年中諺」で2位・3位・4位を、「年中俳句」では2位・7位を、「年長俳句」では3位・4位を獲得する大健闘でした。

来る2月11日(土)に東京墨田区で開催の全国大会での活躍を期待します。

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 大道をまっすぐに進むのがよい。それは、よしそれがまわり道には見えても、平らで正しい。これに反し、近道とも見え、変化の魅力をもっていても、小道はやがて行きづまりがくる。(「諸橋轍次・中国古典名言事典」より)

 県央三条市、旧下田(しただ)村地区に「漢学の里・諸橋轍次記念館」がある。同館は明治16年に同村出生の、親字5万熟語56万という厖大な大漢和辞典を編纂した新潟県の誇りでもある世界的な漢学者諸橋轍次博士を記念して建てられたもの。記念館正面の壁面に冒頭の句「行不由径」が記されている。諸橋博士の座右の銘とのこと。

 中国4千年の歴史を通して孔子を初め多くの先賢が残された教訓は数知れない。そのような数多くの教訓をもっともよく知る大学者が自ら選ばれた座右の銘となるとそれは興味深い。しかし選ばれた言葉は誠に平凡で地道なしかし貴重な教えです。よく味わいたいものです。
 子育て中の皆様方はご自身と子どもさんの将来の事は常に念頭にあるはずです。またその皆様方の子育てにお手伝いさせていただいている私どもにとっても同様重要な関心事です。それだけに何かお役に立つ事柄情報の提供を常に心掛けております。

 皆さん、歌手水前寺清子の「三百六十五歩のマーチ」はよくご存じと思います。ご記憶の方はあの曲の歌詞を思い出してみて下さい。

    ”幸せは歩いてこない   だから歩いてゆくんだね

      一日一歩 三日で三歩   三歩進んで二歩下がる

    人生はワンツーパンチ   汗かきベソかき 歩こうよ

     あなたのつけた足跡にゃ  きれいな花が咲くでしょう

    腕を振って足を上げて  ワンツー ワンツー  休まないで歩け”

 この曲の作詞者星野哲郎さんは一昨年85歳でなくなりました。大変な苦労や健康上の困難を克服して数多くの歌謡曲(男はつらいよ、兄弟船、北の大地、等々)の作詞を手掛けました。それだけに歌詞には人の心に響くものがあります。

 作詞者星野さんは読まれたかどうかわかりませんが、世界的に有名なフランスの哲学者アラン(1868~1951)はその著「幸福論」の中で幸福は自分のほうから思っただけでは決してやってこない。幸福になるためにはまず幸福の山に登ることを ①自ら決意することであり、次に汗かきベソをかいてでも②努力し、ワンツーワンツーと③行動を継続することであると説いている。また他人との間を和やかに保つことが肝要であり、そのためには微笑みと礼儀を親しい間柄の人々(家族)の中でも忘れないことを強調している。この「マーチ」の歌詞が幸福論の主旨と近似しているのには驚きました。
 「幸福論」は、エッセイ風の短文形式で書かれており、哲学者・幸福論という語感からくるいかめしさがなく読みやすい。一読をお勧めします。

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